複雑な心境
家の近所にはネズミがいるらしい・・・

そしてネズミは我が家にやって来た。

去年の半ば頃、家の食料が食い破られているのを目にした。
パスタの袋、米、チンするご飯、鳥の餌などなど。
屋根裏でドタバタ駆けずり回る音もする。

困ったので、粘着性のネズミ捕りを買って来て仕掛けておいた。

すると数日後、つぶらな瞳の手のひらサイズのネズミが捕まっていた・・・

ここからが問題である。
シートから取って、遠いところまで連れてって放すわけにもいかない。
なにせ物凄い粘着性なのだ。

どのくらいかって言いますと、
シートに一回くっつくと50cm位までべと~んと伸びるのです。
人間の力なのでそこまで伸ばすことが可能ですが、
当然ネズミは自力ではがすのは不可能でしょう。
しかもはがした後もベトベトで、まずサラダ油などでヌメヌメこすってから
石鹸でゴシゴシ、もう一度サラダ油でヌメヌメ、石鹸でゴシゴシ
といったふうにしなければ取れないのです。

何でこんなにはがし方まで知っているかと言いますと、
実際私が引っかかったからです!
仕掛けてあるのを忘れて、
夜トイレに行ったときなどに踏んじゃったんです_| ̄|○

ここまで凄いシートですから、
ネズミが自力ではがすことは不可能でしょう。
人間がはがしたとしても、ネズミが大人しく洗われるわけがないし。
可哀想だけれど、ゴミに出すしか選択はありません。

ここで私は、ふと思った。
もし私がネズミでこんなのに引っかかったとしたら・・・

「ああ、こんな家に入るんじゃなかった・・・。
しかし、あのご飯はおいしかったよなぁ。
もう一度食べたいな・・・。」

と思うでしょう。

いやいや、重要なのはここではない。
その後だ!
ビニール袋に入れられてから、ゴミとして扱われ、
誰にも自分の存在に気がついてもらえず、夢の島に行くまでの道のり・・・

「ベトベト取れない。 うわっ、人間がきた! こわいよ~!!
何、シート折りたたまれたよ・・・ 何も見えない。 
しかもガサガサいってる。 うわっ、どこにつれてかれるの? 
いてっ、落下したぞ! 苦しいよ~、苦しいよ~。
あっ、放り投げられた・・・ ナンカ臭いぞ・・・
ああああああ、つぶされる~~~~!
喉渇いたよ・・・ ひもじいよ・・・ 苦しいよ・・・」

こんなん辛すぎる・・・
どうせ助からないならば、ここで一気に殺してやるのが
せめてもの優しさではないだろうか?
私はそう家族に説明し、ネズミを殺すことに。

しかし、また問題がおきた。
動物を殺したことなんて今までないぞ!
しかもこの状況・・・シートにひっかかっちゃってるし。
どうしたら一発で楽にしてやれるだろうか(汗)

結論。
一気に押しつぶす。

つぶすといっても何も道具とか無いので、シートをたたみ、
ビニールの中に入れて踏むことに。

「ごめんね、ごめんね。」

何回謝ったってすむものじゃないけれど、
そうすることで助かるかのようにつぶやいた。
いつの間にか目には涙がたまっている。

ぐしゃっ

なんともいえない感覚が足に伝わった。

終わったのだ。
これで全て終わったのだ。
私は死んだら地獄かな?などと考えながら、ネズミのために祈る。

「どうか安らかに・・・」

そして今、再び我が家にネズミが現れた。
今回のネズミはデカイ。
数回姿を見かけている。
しかも賢いらしい。
一回ネズミとりに尾がちょこっとだけついて逃げ帰った。
それからというもの、ネズミ捕りに一回もひっかからずに、
坦々とゴミ箱などをあさっている。

ネズミ捕りを仕掛けておきながら、あんな思いをするのはもう嫌なので、
姿がないとほっとする。

そしてひっかかったのは、またしても私のほうであった。
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by neinei1981 | 2005-09-19 10:35 | リアルで小言
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